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表参道ヒルズ・同潤館のギャラリーからの「展覧会情報」,「貸し画廊予約状況」です。下記のカテゴリをクリックしてください。
by gallerydojunkai
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レポート「エミリー・ウングワレー展・鑑賞ワークショップ ~ことばで楽しむ」(国立新美術館)
展覧会のHPはこちら
 http://www.emily2008.jp/display.html
ワークショップについてのHPはこちら
 http://www.nact.jp/exhibition_special/2008/Utopia/index.html

この絵が今回の展示のPR用メイン作品「大地の創造」の一部。(この話の途中に出ます。)
レポート「エミリー・ウングワレー展・鑑賞ワークショップ ~ことばで楽しむ」(国立新美術館)_e0091712_863487.jpg

このワークショップは、目の見える人の「言葉」=描写力によって、
目の見えない人に鑑賞してもらうというもの。

以前、受けた催しで、こういったものがあることは知っており
それで実際はどんなことが行われるのかと思い、申し込んだ。

15分程度の説明の後、一時間、目の見えない方(Aさん)1名と
ファシリテーター役の方1名、そして、参加者3名の5名でまわる。

以前、聞いたことのある話を思い出す。
「生まれつき目が見えないのかどうかを聞くためにいい言葉で、
『色の記憶はありますか?』がある。」

「赤」と言われて、赤をイメージできるかどうかを知るためで、
この催しには、特に重要度の高い情報。
しかし、いざこの場面になってみると、目の不自由な方には
その婉曲表現でも、聞きにくい。
(実際、誰も聞いているひとはいないようだ。)

会場を、一群で回る。

まず、入って正面の、タイトルボードにある、エミリーの横顔から
参加者間のやりとりがスタートする。
いいアイデアだと思った。
誰の目にも、特徴のある横顔。「しわ」、「存在感のある下唇」を
参加者が説明して、それに「鼻に開いた『鼻輪』用の穴」を
説明する。


取り上げる作品の一つ目は、「原点」の部屋にある、
①「エミューのドリーミング」
(布(バティック)に全体が「黄・白・茶色」で絵。黄色が強い。
「トカゲ」、「蛇」、「葉(の葉脈)」などが描かれているもの、
その大きなモチーフの間に、ドットdotsが埋め尽くされている。
236cm×118cm)

これについては、次のような参加者の描写の違い
・トカゲなどが、空中を舞い飛んでいるような←私
・獲物を捕ってきた後に、それらを土の上に並べた光景。
  ベースの茶が土を表し、葉も葉脈だけ残して枯れた葉、
  トカゲも、仰向けで死んでいるのではないか。

②「?」(今となっては、特定できず、)
「点描」の最初の部屋で、向かいにあった、白い5cm幅の線が、
ざっくりとした網目状に描かれているもの。

これについても、いろいろ表現することばが出たが、
・「アリの巣」の断面のような
というのが、上手な表現だった。

そして、この時に、Aさんがいった言葉
「あ、今追いつきました。」
みんなほっとしたような、ちょっと嬉しい瞬間だったが、
自分は、それと共に少し、すまない気持ちにもなる。

このワークショップの予備知識の中で、「全体の描写から細部へ」というのがあり、
まずは、大きさや、素材や、枠組みとなる情報を先に、そこから
細かい何が、どんなふうに描かれているかを説明するというのがある。
おそらく、言ったことを、徐々に組み合わせて、蓄積して、想像力と
組み合わせて理解し、感じていくのであろう。責任の重さを感じる。

③PR用メイン作品「大地の創造」。
これの説明は、特に意見が分かれ、三者三様で、
・海の中
・平原と花
・空想上のジャングルと川
など、
聞いてる方は混乱するのではないかと?
特徴のある「ドット(特に緑色の箇所を指差して)」を「うみぶどう」
と表現してた方がいてお見事でした。

この作品の前では、タイトルは見ずに、作品と
向き合ってそれを言葉に、というスタンスなのだが、
この作品の時には、「なんと、タイトルの貧弱さ」と一同。
学芸の人によれば、ウングワレーの作品のタイトルは、
ギャラリーやら、その関係者が決めたものだとか聞いて、
一同納得したような気になる。
その際、盛り上がりすぎて、監視員に注意を受けた。

全体の感想だが、
・同じものを見ても、人それぞれ、いかに感じ方・捉え方が違うか
というのを改めて思った。
・また、今回の一緒に回った目の見えない方は、何度か
こういう経験があり、明るい方で、この方に盛り上げて
もらっているような側面も感じられた。
by gallerydojunkai | 2008-07-06 07:29
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