◇ ギャラリー同潤会 デザインコンセプト (参考)
平面図/ floor plan
このギャラリー同潤会は表参道ヒルズの中でも旧同潤会アパートの
デザインを受け継ぐ再生棟の中にあります。
展示室には旧同潤会アパートの面影を感じさせる2つの窓があります。
ひとつは入り口の正面に位置し、自然光を取り込みながら視線が抜けて、
空間的な広がりを感じさせてくれます。
もうひとつの表参道の街並みとケヤキ並木に向かって開かれた
窓の脇には、外に面するように平面的に斜めに展示壁が設置され、
展示作品に囲まれながらも表参道の街並みとケヤキ並木とつながるように
なっており、開放的でありながら落ち着くスペースができています。
これは展示壁面長さの確保と歩道から展示物が見えることを計算して
作られたものです。
また、展示室と事務室の間の扉上部には、旧同潤会青山アパートで実際に
使用していた障子の桟をとりつけ、古い記憶を受け継ぐ趣向がされています。
ギャラリーとしての機能性を確保しながらもこのように落ち着いて
展示作品を鑑賞できるスペースとしてデザインされています。
ジラフ建築設計事務所・
上條 淳子