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2012年5月9日(水)~5月14日(月) 12:00-19:00 (最終日-17:00)
京型紙 -江戸後期~大正 デザインと技- 【型紙】
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◇ 展覧会概要
京都・中京で呉服の染色業を営む三好染工㈱は、江戸末期に創業し、
明治期の一時中断を経て、大正期に再興しました。
弊社にはその時々に購入、使用した数万枚の膨大な型紙が残されています。
その型紙には、当時ならではのデザインの美しさや面白さ、それを作り出した
職人技が凝縮されており、現代の私達の目を惹き付けてやみません。
京都に残る型紙の魅力を皆様に是非ご覧いただきたく、本展を開催いたします。
◇ 三好染工HP :
kyo-miyoshi.com

「地白 縞小枝つばめ」
356mm×198mm 引彫 中糸(斜め)
画面のほとんどを地白とし、柳にも見える縦縞を、つぼみをつけた小枝をバックに変化にとんだ
形の燕が飛んでいる。燕の中も地白(地落)とし、その中に網目、斜格子に青海波、たてにとった波(滝?)、
薄(すすき)、と夏向きの柄を取り入れている。

「小紋 唐花」
364mm×150mm 道具彫
柄は蔓、花菱の類いを簡略化した様に見える。今回出品の型紙で在銘の中では最古の年号、
文化十年(1813年)酉霜月改 松葉屋 及び、新○○播磨屋卯之助の墨書きがある。

「地白 雀踊り」
350mm×186mm 引彫 中糸(斜め)
大きな斜めの雲取の取方の中に壺たれを入れその間に雀踊りの人物を入れた雪輪三つと
雪持ちの笹を散らしている。雀踊りのポーズは北斎漫画にも同じものが見える。
ギャラリーより)
参考情報
「Katagami Style(カタガミスタイル)
―世界が恋した日本のデザイン」展が開催
@
三菱一号館美術館
2012年4月6日(金)~5月27日(日)
19世紀末から20世紀以降、西欧諸国の工芸デザインに大きな影響を
与えることになる日本の型紙は、鎌倉から室町時代にかけて使用が
始まったと考えられています。型紙を用いた染は、桃山から江戸時代に
かけては武家男子の衣服に盛んに用いられましたが、江戸時代中期以降は
町人男女の衣服にも取り入れられ、明治時代前期にかけて全盛期を迎えました。
「アーツアンドクラフツ」、「アールヌーボー」に大きな影響を与えたとして「型紙」が
再度注目されているそうです。